心理的瑕疵って何???

2013年12月21日

心理的瑕疵って何???

 

今年も残すところあとわずかです、悔いのない今年にする為に残り10日間を一生懸命頑張ります。。。

 

昨日は競売物件のご紹介でした、④の物件に心理的瑕疵がある事を書きました、今日はこれを少し掘り下げてみようかと思います。

 

この仕事をしておりますと色々な物件にめぐり会います、その土地でその家でその建物で事件や事故、火災に犯罪が起こった物件

 

もあります。我々不動産業者は、買われるお客様、借りられるお客様にその事実を説明する義務をおっています(宅地建物取引業

 

法第47条)。事件事故自殺に他殺(心理的な欠陥がある)が起こった物件はやはり...ですよね。そしてこの心理的瑕疵の問題はそ

 

の範囲も難しい問題です。

 

例えば...20年前の自殺や事故、マンションの屋上からの飛び下り、独居老人の孤独死、自殺後に運ばれた病院での死亡、自宅で

 

自殺その後に庭の部分を分筆して売り土地として販売等々様々なケースが有ります。正直、私たちプロも意見は出来ても明確に答

 

えられない場合があります。

 

一般的な物件で流通価格1500万円の中古物件があるとします、この物件で事件事故があり心理的瑕疵のある物件になったとしま

 

す、この場合いくらくらいになると思います???建物の経過年数等ありますので一概には言えませんがおよそ750万円くらいでは

 

ないでしょうか、半値です。。。心理的瑕疵があっても価格の魅力を重視して全く気にせず購入される方もおられます、がしかし、多く

 

の方は敬遠されると思います。そして売主さんにしてみれば触れられたくない部分でもありますし、秘密にしておきたい部分でもあり

 

ますしね。でもしかし、心理的瑕疵は買主さんの購入の意思を左右する事項でもあるのでそこはしっかりと押さえなければいけませ

 

ん。当社での取り組みとしては、売主さんに心理的瑕疵の説明を行い、不告知による損害賠償請求の話や過去の裁判例のお話をし

 

た上でその物件内や同居の家族さんでお亡くなりになられた方はいないか、もしくはおられる場合はその状況を書面により告知して

 

頂きます。それと、プロとしての五感を研ぎ澄まししっかりと調査します、近隣訪問から思わぬ事実が分かったりもします、調査により

 

ヒントを見付けたりもします。隠そうとされるされる売主さんのお気持ちもわかります、分かりますが知らずに購入されたお客様が一

 

番の迷惑です。それと知りえた事実は大小関係なく買主さんに総てお話します、心理的瑕疵の範囲は先にも書きましたが難しい判

 

断です、難しい事は考えずに知りえた事実は総てお話しするというスタンスで当社は取り組んでいます。。。

 

ここでちょっと恐ろしい話を...

 

業界用語で『洗浄する』とか『洗いにかける』とかって言葉があります、これは心理的瑕疵のある物件において心理的瑕疵担保責任

 

を逃れようとする悪徳な業者もいます。これは、心理的瑕疵のある物件を個人名義で安く仕入れてきます、1年くらい所有し家族や

 

身内に所有権移転しますそれを、その後に心理的瑕疵の説明をせずに一般流通価格で転売をします。悪徳です。